お疲れ様です!
インフラ業界総合職で現在入社5年目のゆうゆうと申します!
就活生・転職者から以下のような質問を受けます。
- インフラ業界ってどこの業界のこと?今後どうなるの?
- インフラ業界に就職/転職するメリットは?デメリットは?
- インフラ業界の就職/転職難易度は高いの?低いの?
確かに、インフラ業界って具体的にどの企業が当てはまるのかって難しいですよね。
大丈夫です!
今回の記事では、インフラ業界に勤めている僕が就活/転職におけるインフラ業界への疑問に答えます。
今回説明するのは以下の内容です。
- インフラ業界とは?
- インフラ業界の今後の動向
- インフラ業界に就活/転職するメリット
- インフラ業界に就活/転職するデメリット
- インフラ業界の就活/転職難易度
また、この記事は以下のような読者のために作成してます。
- インフラ業界希望の就活生
- インフラ業界希望の転職者
- インフラ業界を投資対象に考えてる人
それではよろしくお願いします。
インフラ業界とは?
インフラ業界の定義
インフラとはインフラストラクチャー(基盤)の略で、生活や社会の基盤になっている施設のことです。
そのため、インフラ業界とは私たちの社会基盤を支えている施設を管理する航空業界、鉄道業界、海運業界、電力・ガス業界、通信業界などを差します。
具体例な業界名
航空業界
飛行機を用いて旅客や荷物を運ぶ航空業界
具体的な企業名としては
- ANA(全日本空輸)
- JAL(日本航空)
などがありますね。
航空業界の今後の動向
航空業界はコロナ禍により、大打撃を受けました。
しかし、政府の行なったGo To トラベルなどによって国内旅客は半分程度は戻ってきています。
課題なのは国際線です。
そのため、燃料を節約したり、貨物輸送を拡大したりと色々な手を行なっています。
今回のコロナ禍をきっかけに非航空事業を拡大していくことが重要になってきそうです。
航空業界の就活/転職対策
ANAとJALを受ける時に必ず聞かれるのが
「なぜJAL(ANA)ではなく、弊社を希望するのですか?」です。
そのため、ANAにおいては「挑戦」というキーワードを、JALにおいては「安全」というキーワードを使って欲しいです。
なぜならANAは設立時から民間企業であり、ヘリコプターを使う商売から日本一の航空会社になった挑戦の企業だからです。
また、JALは御巣鷹山事故を教訓に安全に多くの教育と投資を行う企業だからです。
ANAとJALの違いや志望動機の答え方は「航空業界の記事」でも紹介してます!
鉄道業界
新幹線、電車などを利用して旅客や荷物を運ぶ鉄道業界
具体的な企業名としては
- JR各社
- 東京地下鉄(東京メトロ)
- 阪急阪神HD
などがあります。
JRと私鉄の違い
JRと私鉄の大きな違いは以下の2つです。
まず、企業の成り立ちですが、簡単にいうと、
JRは「国営事業から民間企業」になった鉄道会社、私鉄は「初めから民間企業」だった鉄道会社です。
つまり、JR各社は国営で成り立っていた日本国有鉄道(いわゆる、国鉄)が分裂してできた会社です。
逆に、私鉄は初めから民間企業です。ANAと一緒ですね。
次に、収益構造ですが、こちらは簡単にいうと、
JRは鉄道事業で稼ぎ、私鉄は非鉄道事業で稼いでいます。
JRと私鉄の違いについては「JRについての記事」「関東大手私鉄についての記事」「
関西大手私鉄についての記事」「地方大手私鉄についての記事」でも説明しています!
海運業界
船を用いて旅客や荷物を運ぶ業界
具体的な企業としては
- 日本郵船
- 商船三井
などがありますね。
海運業界の今後の動向
コロナ禍の到来により好景気な海運業界。
巣ごもり需要により、家電や家具の輸送が増え、コンテナ船輸送量が急上昇しました。
また、この流れは当分続くと思われます。
しかし、遠い将来ではコンテナ船の供給過多になることが考えられます。
なぜなら、コンテナ輸送が儲かることが分かり、バンバンコンテナ船を生産しているからです。
コンテナ船は設備投資に超高額の資金が必要です。
だから、初期投資を回収するのが実は困難なんです。
そのため、コンテナ船が余り始めると、コンテナ貨物を奪い合うために世界的な運賃価格の値下げが起きる可能性が高いです。
海運業界の今後の動向や各社の違いについては「海運業界についての記事」でも解説しています。
電力・ガス業界
生活に必要な電力やガスを用いて社会を支える業界
具体例な企業としては
- 東京ガス
- 関西電力
などがありますね。
過渡期の電力・ガス業界
電力・ガス業界は今大きな変換点にいます。
具体的にいうと、
- 原子力発電所を再稼働させるか?
- カーボンニュートラル達成のために再生可能エネルギーをどう利用するのか?
- 電力小売自由化の中でどのような戦略を立てるか?
などです。
そして、これらのことは面接で聞かれる内容でもあります。
そのため、ニュースなどをしっかり勉強して対策をすることで、他の就活生・転職者と差別化ができます!
電力・ガス業界の各社の特徴や動向については「電力業界についての記事」「ガス業界についての記事」でも解説しています。
通信業界
光ファイバや基地局(アンテナ)を利用してネットインフラを保守管理する業界
具体的な企業としては
- NTT各社
- KDDI
などがありますね。
日本最大のグループ会社「NTTグループ」
NTTグループの社員数は30万人を超えています。
NTT本体の企業規模は以下の通りです。
- 売上高:11兆9,349億円
- 営業利益:1兆6,713億円
- 従業員数:303,350人
ちなみにNTTグループは以下の企業の総称です。
- NTT東日本(地域通信事業)
- NTT西日本(地域通信事業)
- NTTデータ(データ通信事業)
- NTTドコモ(移動通信事業)
- NTTコミニュケーションズ(長距離国際通信事業)
この企業一つ一つが超大企業です。
そして、これから来る5G時代の主人公でもあります。
NTT各社の特徴に関しては「NTTグループについての記事」でも解説しています。
インフラ業界の今後の動向
インフラ業界は元国営だった組織が企業になったパターンが多い業界です。
そのため、過去に多額の税金で作られた広大な設備などを有しています。
その規模は一つの企業の力だけで行うには非常に困難なレベルです。
だから、インフラ業界は参入障壁が高いです。
そして、元国営設備で商売しているため、多くの人の生活に密接に関わっています。
だから、インフラ業界には景気に影響を受けにくいという特徴があります。
したがって、今後も他の業界と比較しても安定し続けることが考えられます。
しかし、少子高齢化の影響もあり、今後は現存の公共施設をどれだけ少ない人数で稼働させれるかが大切になってきています。
そのため、保守志向で新しい技術にアレルギーのあるインフラ業界においても、設備投資をして効率化を進めることが今後求められていきます!
具体的には、電力業界の変電所や鉄道業界の自動運転などの「無人化」の取り組み、通信業界のデータセンター設備縮小のような保守設備の縮小を進めることです。
インフラ業界に就職するメリット
インフラ業界に就職するメリットは主に以下の3点です。
- 社会貢献感
- 高い給料
- 安定性
社会貢献感
生活基盤を支えている企業だからこその社会に貢献してる気持ちは日々感じます。
仕事の人間関係で嫌な気持ちになったり、仕事が上手くいかなくて落ち込んだ時に、自社設備がお客さんに貢献している姿を見ると心が落ち着くことは多いです。
多分、自社の企業の商品が嫌いだったらこのタイミングで辞めたくなるのかな〜って、いつも思います。
だから、この社会貢献感は社会人にとって大切だと思っています。
高い給料
給料に関してですが、例えば海運業界の商船三井は平均年収が1,026万円、電力業界の東京電力HDは平均年収が767万円、鉄道業界の東急は平均年収762万円ように給料の高い企業が多く所属しています。
特に、総合職採用の大学生は他業界と比べても給料は高いです。
また、家賃補助や年休などがしっかり取れる面を考慮すると額面以上の価値があると思います。
安定性
景気に左右されにくく、潰れにくいというのも家族を支える人にとっては安心になりますよね。
また、年功序列のためライフプランが立てやすいというのも安定性になるのかもしれませんね。
そのため、仕事も私生活も充実させたい人には非常に良い選択肢だと思います!
インフラ業界は「高い給料」や「安定性」から優良業界の一つだと思います!
インフラ業界の特に優良な企業に関しては「インフラ業界優良企業ランキング」でも解説しています。
さらに、企業が大きいため社会的使命感も強いです。
そのため、SDGsなどの活動にも積極的に取り組んでいます。
SDGsについては「SDGsについての記事」でも解説しています。
インフラ業界に就職するデメリット
インフラ業界に就職するデメリットは主に以下の3点です。
- 保守思考のため挑戦する風土がない
- 年功序列
- 転職が困難
保守思考のため挑戦する風土がない
インフラ業界は持ち前の広大な設備を利用して商売することで成り立っています。
そのため、新しい技術をどんどん取り入れようとは思わず、今のこの設備をどうすれば効率よく運営できるだろう、ということに頭を使いがちです。
また、元国営企業が多いからかもしれませんが、何か新しいことをするための手続きがものすごい多いです。
五人以上の上司から印鑑をもらうことは日常茶飯事です。
そのため、挑戦したいという熱意を持つ人には合わないと個人的には思います。
年功序列
インフラ業界は年功序列の企業が非常に多いです。
そのため、同期で出世が早い人と遅い人では3年くらいしか違いはないですね。
(もちろん数年に一度の超出世頭的な人は別ですが。)
だから、成果を上げても上げなくても昇進ペースがさほど変わらないため、努力する人には息苦しい業界かもしれません。
なんか社会主義みたいだよねって、同期とよく言います。
転職が困難
インフラ業界は狭い業界なので、他業界に転職することが非常に困難です。
と言うのも、若い時は長い時間現場で勉強をするので、転職の際に話せる職歴がなくなりがちだからです。
そして数年後、本社に行った時に「あ、この会社向いてないや」と思っても、第二新卒の時期を過ぎているため転職が非常に困難になります。
また、狭い業界であるため他の会社に持っていけるスキルが少ないのも懸念点です。
インフラ業界から転職ができるかについては「インフラ業界からの転職についての記事」でも解説しています。
インフラ業界の就職難易度
今回は総合職(ジェネラリスト採用)の話に絞って説明させていただきます。
新卒
インフラ業界の就職難易度は非常に高いです。
特に、インフラ業界の総合職は旧帝大、難関国立大(東工大、一橋大、神大など)、早慶上理、関関同立などの難関大学出身者で占められています。
具体例を挙げると、2019年大阪ガスの総合職採用は71人だったのですが、そのうち東大、京大、阪大は28人。
つまり、40%が阪大以上という組織になってます。
やはり、古い企業が多いので、採用時に学歴が重視される傾向にあります。
転職
インフラ業界への転職は新卒以上に困難です。
そもそも、転職者を入れる文化がない企業がほとんどだからです。
JR東日本やANAのような一部の企業は総合職の転職採用を行なっていますが、ほとんどの企業は転職口は準備されてなく、新卒でしか入社できません。
また、仮に転職採用を新たに始めた企業があっても転職はオススメしません。
なぜなら、インフラ業界は労働組合が強い業界なので、年功序列制度などの新卒時から在籍してる社員への優遇は長く続くと思われるからです。
年功序列制度があると、転職者が優秀であっても正当な評価がもらえない可能性があります。
現在転職採用を行なっていない企業が、転職口を設けたとしても数年で転職者を受け入れる文化が作れるとは思えません。
だから、すでに転職採用を行なってきた企業だけに絞って、転職活動をすることをオススメします。
まとめ
今回の記事では以下の5点について説明させていただきました。
- インフラ業界とは?
- インフラ業界の今後の動向
- インフラ業界に就職するメリット
- インフラ業界に就職するデメリット
- インフラ業界の就職難易度
インフラ業界は航空業界、鉄道業界、海運業界、電力・ガス業界、通信業界などで構成されています。
インフラ業界は広大な設備を使って商売を行なっているため、今後も安定することが考えられます。
そのため、安定性や高い給料などのメリットはありますが、挑戦がしにくい、転職がしにくいなどのデメリットもあります。
また、就職難易度は高く、難関大学に在籍していないと学歴で落とされる可能性は高いです。
それでも、インフラ業界は間違いなく優良業界の一つだと思います。
この記事が皆さんの就職活動・転職活動の参考になったら幸いです。
また、面接に万全な状態で取り組みたい方は、OB・OG訪問や会社説明会などに参加することをオススメします。
これらの会社イベントに参加するかで内定に大きく関わってきますよ。
就活に直結する会社イベントについては「インターンシップについての解説記事」「OB・OG訪問についての解説記事」「会社説明会についての解説記事」でも解説しています。
今後もインフラ業界に就職したい就活生・転職者を応援する記事を書いていきますのでよろしくお願いします。
インフラ業界については「インフラ業界優良企業ランキング記事」でも詳しく解説しています。
また、面接対策としては「【今からでも間に合う】プログラミングを使った「ガクチカ」「強み」の作り方記事」でも解説しています!
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