お疲れ様です!
インフラ業界総合職で現在入社5年目のゆうゆうと申します!
- カーボンニュートラルってよく聞くけど何?
- 志望企業のSDGsへの取り組みが知りたい!
安心してください!
今回の記事を読んでいただければ、
SDGs7「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」、
SDGs13「気候変動に具体的な対策を」への具体的な取り組みになる、
「カーボンニュートラル」について理解でき、志望企業の取り組みについて勉強していることを面接やESでアピールできるようになります!!
今回の記事では以下の内容について説明します。
- SDGsとは
- カーボンニュートラルとは
- インフラ業界のカーボンニュートラルへの取り組み
- カーボンニュートラルに対する面接での回答例
また、今回の記事では以下のような読者を想定しています!
- インフラ業界志望の就活生 ← メイン
- インフラ業界への転職を考えてる人 ← メイン
- カーボンニュートラル、SDGsについて詳しくなりたい人
それでは説明していきます!
SDGsとは
全世界の目標SDGs
SDGs(持続可能な開発目標)は、世界中の人々が協力して取り組むべきグローバルな課題を示す用語です。
正式には「Sustainable Development Goals」と表記され、「エス・ディー・ジー・ズ」と読みます。
この目標は、2015年の国連サミットでニューヨークで合意され、国連加盟193カ国が2030年までに達成を目指す共同の取り組みです。地球上には貧困、気候変動、差別など、さまざまな問題が存在しますが、これらは一国だけでは解決できない課題です。
そこで、誰一人取り残さないという共通理念を掲げたSDGsが誕生しました。SDGsに関する詳細な解説は、「SDGsの面接対策記事」でご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
SDGs7(エネルギー)・13(気候変動)
SDGsには、17の目標と169のターゲットが設定されており、今回取り上げるのは目標7「エネルギーをみんなに、そしてクリーンに」および目標13「気候変動に具体的な対策を」です。
各目標には具体的なターゲットが設定されており、以下に目標7と目標13の例を挙げます。
目標7「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」のターゲット:
- 7.1: 2030年までに、安価かつ信頼できる現代的エネルギーサービスへの普遍的アクセスを確保する。
- 7.2: 2030年までに、世界のエネルギーミックスにおける再生可能エネルギーの割合を大幅に拡大させる。
- 7.3: 2030年までに、世界全体のエネルギー効率の改善率を倍増させる。
目標13「気候変動に具体的な対策を」のターゲット:
- 13.1: すべての国々において、気候関連災害や自然災害に対する強靭性(レジリエンス)及び適応力を強化する。
- 13.2: 気候変動対策を国別の政策、戦略及び計画に盛り込む。
- 13.3: 気候変動の緩和、適応、影響軽減及び早期警戒に関する教育、啓発、人的能力及び制度機能を改善する。
カーボンニュートラルとは
現在、多くの国や企業で注目されている「カーボンニュートラル」には、
SDGs7「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」、SDGs13「気候変動に具体的な対策を」を解決するポテンシャルがあるんです。
以下、カーボンニュートラルについて、解説していきます。
そもそもカーボンニュートラルって何
カーボンニュートラルとは簡単に言うと「二酸化炭素排出が差し引きゼロの状態のこと」です。
二酸化炭素は地球温暖化の原因の一つとして問題視されてますよね。
なぜなら、二酸化炭素は温室効果ガスの主犯格だからです。
そのため、二酸化炭素排出量を減らすことは地球温暖化を防ぐために必要なことです。
二酸化炭素は人間の呼吸や自動車の排気ガスなどから空気中に増えますよね。
でも、逆に植物の光合成のように二酸化炭素が空気中から減らされることもありますよね。
この二酸化炭素の「増やす量」と「減らす量」がイコールになることを【カーボンニュートラル】と言うんです!
そして、このカーボンニュートラルの状態を実現するためにさまざまな企業が取り組みを進めています。
地球温暖化と二酸化炭素の関係
ちなみに、なぜ二酸化炭素が地球温暖化に影響を与えるか知っていますか?
少し簡単に説明しますね。
二酸化炭素は知っての通り、「温室効果ガス」です。
温室効果ガスには赤外線を吸収し、再放射する性質があります!
赤外線は、地球が太陽から受け取ったエネルギーの代わりに宇宙に向けて跳ね返す時に出てきます。
この赤外線を温室効果ガスが吸収、再放射することを繰り返すことで、どんどん地球表面が温かくなるのです。。。
カーボンニュートラル×企業
カーボンニュートラルは企業にとって非常に大切な問題です。
なぜなら、カーボンニュートラルに取り組まないと、今後投資が集まらなくなるからです!
現在、投資家の間では「ESG投資」という考え方があります。
これは簡単にいうと、「環境、社会、ガバナンスに力を入れていない企業には投資しません」という考え方です
そして、カーボンニュートラルはESG投資の「環境」部分にあたります。
つまり、繰り返しますがカーボンニュートラルに力を入れてない企業には今後投資が集まらなくなるんです。
そのため、多くの企業がカーボンニュートラルに取り組んでおり、面接やES前に勉強することは差別化を図る上でとても大切なんです!!
ESGについて詳しく知りたい人は「ESGについて解説した記事」を読んでみてください!!
インフラ業界のカーボンニュートラルへの取り組み
今回は以下5つのインフラ業界について説明します。
- 電力・ガス業界
- 航空業界
- 海運業界
- 鉄道業界
- 通信業界
電力・ガス業界
電力を作り販売する電力・ガス業界はカーボンニュートラルの主人公です。
そのため、「今後どのような発電方法で電力を供給していくのか」という企業戦略の違いが大きな差になることは間違い無いです。
特に、日本は東日本大震災から原子力発電所にネガティブな印象を持っているため、火力発電への依存度が高い国です。
数字で言うと、火力発電への依存度は7割、東日本大震災の直後は9割の時期もありました。
そのため、電力・ガス業界のカーボンニュートラルへの動きは注目するべきなのです。
期待されてる発電方法について
それでは火力発電に代わる発電方法について説明します。
カーボンニュートラル時代に向けて注目されてる以下の4つの発電方法について説明します。
- 洋上風力発電
- 地熱発電
- 水素発電
- 原子力発電
洋上風力発電
洋上風力発電とは海の上に風車を建てて発電を行う発電方法です。
洋上風力発電は風からエネルギーをもらうので再生可能エネルギーを使った発電方法です。
日本は国の面積が小さく、しかも3分の2が森林であるように再生可能エネルギーを普及させるための場所があまりないんです。
しかし、日本は世界第6位の排他的経済水域をもつ海に囲まれた国です。
そのため、海の上で発電する洋上風力発電に関しては非常に高いポテンシャルを持っているんです。
地熱発電
再生可能エネルギーには気候などに左右されるため、不安定という欠点があります。
しかし、地熱発電は違います。
地熱発電は地面奥深くの層から熱水や蒸気を汲み出し、タービンを回す発電方法です。
そして、日本は世界で3番目に熱源をもつ国なのです。(さすが地震大国)
ちなみに、実は国内の総発電電力量に占める地熱発電の割合は0.3%です。
まだまだ地熱発電は大きなコストがかかるので普及はしていないのですが、低コストで発電できる方法が研究されれば日本はカーボンニュートラルに向けて大きく前進できます。
楽しみですね!
水素発電
再生可能エネルギーの中で注目されているエネルギーの一つが水素発電です。
水素は化学反応の過程でエネルギーを生み出します。
しかも、その過程で二酸化炭素を出しません。
燃料電池の熱化学反応式は以下のような感じです。
O2(酸素) + 2H2(水素) → 2H2O(水)+ エネルギー
そして、特許の数や特許に対する文献が引用された回数が日本は世界で1位なんです。
理由の一つは日本が誇る最強の自動車メーカー「トヨタ」が水素ハイブリッド車に力を入れてきたからです。
そのため、水素に関しては日本は世界と比較して大きくリードしているんです。
水素発電だけでなく、水素ステーションなどへの利用にも期待がされている分野です。
ちなみに水素の輸送にはアンモニアを使う研究が進んでいます。
アンモニアは水素と窒素でできている安定した物質です。
水素は火に近づけると爆発する気体です。
そのため、輸送時はアンモニアを使い、発電所で水素に戻すという方法が研究されているんです。
以下、アンモニアの化学反応式です。
4NH3(アンモニア) + O2(酸素) → 4H2(水素) + 2N2(窒素) + 2H2O(水)
原子力発電
カーボンニュートラルを達成するために重要になるのが「原子力発電」です。
原子力発電は2011年の福島第一原発事故以降、日本人から指示されず再稼働もあまり進んでいません。
確かに原子力発電には以下のようなデメリットがあります。
しかし、原子力発電には以下のような大きなメリットがあります。
特に、メリットの中で重要なのが「電力の安定供給が可能」な点です。
なぜならば、今注目されている再生可能エネルギーでの発電のほとんどが「安定供給が困難だから」です。
再生可能エネルギーを利用する発電方法は気候などの影響を受けやすいです。
そのため、例えば風力エネルギーばかりで発電してしまうと、風が吹かなかったら電気が来ないみたいな状況が起きてしまいます。
だから、二酸化炭素を排出せずに、電力の安定供給ができる原子力発電はすごい発電方法なのです。
今後はどれだけ原子力発電の安全性を追求し、国民の理解を得ることができるかが電力業界に求められることです。
意識するべきキーワードについて
電力業界においてカーボンニュートラルで意識するべきキーワードは「炭素税」と「PPA」についてです。
炭素税
炭素税とは簡単にいうと、「カーボンニュートラルに力を入れてない国からの輸入品に対して、課税をかける」という内容です。
そして、現在欧州がこの炭素税を取り入れていくことをアピールしており、その中の主要5項目の一つが「電力」となっています。
つまり、今後はカーボンニュートラルを意識した発電をしないと、電力に高い税金が課せられ、購入してもらえなくなるんです。
PPA
上で説明した通り、今後は二酸化炭素を排出する発電方法で作った電力は高くなります。
そのため、再生可能エネルギーで作成した電力を買い続けることが企業にとって重要になってきます。
これらを背景に発電者から直接電力を買い取るPPA(電力購入契約)がトレンドになっています。
このPPAを利用して、再生可能エネルギーで発電する電力会社と契約することが企業戦略において重要になっているんです。
電力業界については、「電力業界についての解説記事」でも詳細に解説してます!
航空業界
航空業界の脱炭素化の取り組みとして興味深いのが、ミドリムシの研究です!
現在、航空業界では飛行機の航空燃料を植物由来の原料で実現できないかというのを探索しています。
その植物由来の原料というのにミドリムシを使うんです。
日本のバイオベンチャー企業「ユーグレナ」社がミドリムシを使った航空燃料を研究しており、2025年頃から量産する予定だそうです。
僕らの乗る飛行機がミドリムシで飛ぶ未来がすぐそこまで来ているのはめっちゃ面白いですよね。
航空業界については「航空業界についての解説記事」でも説明してます!
海運業界
海運業界では液化天然ガスを使用する燃料船の効率化をどんどん進めています。
しかし、多かれ少なかれ二酸化炭素は出ますよね。
そのため、電力業界の部分でも説明した、水素による発電への投資が進んでいます。
海運業界については「海運業界について解説した記事」でも詳しく説明してます!
鉄道業界
鉄道業界はそもそも二酸化炭素の排出が少ないです。
そのため、カーボンニュートラルには打って付けの業界だと思います。
特に、鉄道には回生ブレーキという電車で余った電気を発電所に戻すという技術があるなど、どんどん電力の効率化が進んでいます。
鉄道業界においては、どの発電方法で作った電気を買うのかなどが今後は重要になってくると思います。
鉄道業界については、「JRについての解説記事」「関西大手私鉄についての解説記事」でも、詳しく説明してます!
通信業界
実は、通信業界は必要な電気量が年々増えていっています。
なぜなら、データ通信量が増加していっているからです。
その成長ペースはすごく、直近3年間でデータ通信量は倍増しているんです。
そして、データ通信量に比例して増えるのが電力消費量です。
なぜなら、データセンターの機械は計算量が処理量が増えると熱を持ちます。
その熱を冷ますために強力な空調を回し続けなければならないからです。
特に、コロナになってからの電力消費量はすごい大きな数字になっています。
そのため、データセンターが熱を出さない仕組みを考えつつ、どんな発電方法で作成した電気を使っていくのかが通信業界には求められるんです!
通信業界については、「通信業界についての解説記事」でも詳しく説明してます!
カーボンニュートラルに対する面接での回答例
関西電力
それでは面接での回答例を簡単に紹介します!(ESにも応用可能です。)
今回の想定企業は関西電力と仮定しますね。
関西電力は過去から再生可能エネルギーに力を入れてきた企業です。
関西電力は富山県の黒部ダム、長野県の大桑発野尻発電所などの水力発電に多くの投資をしてきました。
そのため、電力会社の中では水力発電による発電量が1番です!
また、水力発電は再生可能エネルギーによる発電方法の中でも、二酸化炭素を出さず、エネルギー変換効率が最も高い優れた発電方法です。
水力発電はエネルギーの変換効率が全ての発電方法の中で最も高い80%であり、変換効率が40%である火力発電の2倍以上です。
※水力発電は高いところにある水の位置エネルギーを電気エネルギーに変換する発電方法です。
それらの前提知識を利用して、面接に挑んだと想定しましょう。
回答例
面接官「自社(関西電力)の強みは何だと思いますか?」
あなた「水力発電に力を入れている点です。
理由としては2点です。
1点目は水力発電自体がエネルギー変換効率が高いことです。
御社の発電量のうち10%が水力発電と非常に大きい割合を占めてますよね。
今からの時代はいかに火力発電に変わる安定した発電をできるかが課題であり、
水力発電は全ての発電方法の中で最も高いエネルギーの変換効率が高い発電方法と理解してます。
そのため、天候に左右されやすい再生可能エネルギーの中でも、安定して発電できる水力発電に秀でてるのが御社の強みだと認識しています。
2点目は水力発電が純国産のエネルギーという点です。
エネルギー資源の多くほとんどを輸入に頼る日本ですが、地表に降った雨や雪などを利用する水力発電は自国の水環境だけを利用して生産することができます。
私は今回の円安などの影響を体感して、輸入に頼らずに安定した発電ができることの大切さを実感しました。
そのため、自国の資源だけで発電できる水力発電に力を入れていることも御社の強みだと思っています。」
いかがですか、企業分析をしっかりしており、志望度が高いことが伝わると思います。
どの企業が何に強いかを調べる方法は、企業のイベントに参加するか、ホームページを見るかが主流です。
企業のイベントについては「インターンシップに行くべき理由についての記事」「OB・OG訪問に行くべき理由についての記事」「会社説明会に行くべき理由についての記事」でも詳しく解説しています!
まとめ
今回の記事ではカーボンニュートラルについて、特にインフラ業界希望者のために説明してきました。
今回説明したのは以下の内容です。
- SDGsとは
- カーボンニュートラルとは
- インフラ業界のカーボンニュートラルへの取り組み
- カーボンニュートラルに対する面接での回答例
カーボンニュートラルの達成、つまり二酸化炭素の「増やす量」と「減らす量」がイコールにできれば、SDGs13「気候変動に具体的な対策を」の地球温暖化を防ぐことに繋がります。
また、カーボンニュートラルを達成するための手段として、火力発電から再生可能エネルギーへの移行ができればSDGs7「エネルギーをクリーンに そしてクリーンに」SDGs13「気候変動に具体的な対策を」を達成することに繋がるんです。
カーボンニュートラルの達成は気候変動を食い止めるための重要な手段です。
そして、これは企業レベル、国レベルで取り組むべきことです。
やはり、自身が働く企業には世の中に世の中に貢献してて欲しいですよね。
ぜひ今回の記事を通してカーボンニュートラルに興味を持ち、志望企業の取り組みを勉強してみてください。
社会的責任を果たしているかという点は優良企業かどうかの一つの指標になると思いますよ。
また、SDGsに関しては「SDGs5 ジェンダー平等についての記事」「SDGs11 達成のためMaaSの取り組み記事」「SDGs達成のためDXの取り組み記事」でも詳しく解説しています。
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インフラ業界については「インフラ業界についての記事」「インフラ業界優良企業ランキング記事」でも詳しく解説しています。