お疲れ様です!
インフラ業界総合職で現在入社5年目のゆうゆうと申します!
こんな疑問はありませんか?
- 「電力・ガス業界の優良(ホワイト)企業ってどこだろう?」
- 「志望する企業が優良(ホワイト)企業かを調べる指標ってないかな?」
任せてください!
今回の記事を読めば、電力・ガス業界の優良(ホワイト)企業がわかるだけでなく、自分自身であらゆる業界の優良(ホワイト)企業を探せるようになります!
ちなみに、今回の記事では以下のような読者を想定しています。
- 電力・ガス業界希望の就活生 ← メイン
- 電力・ガス業界への転職希望者 ← メイン
- 電力・ガス業界への投資家
それでは説明していきます!!
はじめに
電力・ガス業界の優良(ホワイト)企業ランキングに入る前に、優良(ホワイト)企業の定義に必要な以下の3つの指標について簡単に説明させていただきます。
- 売上高
- 営業利益率
- 労働生産性
それぞれを簡単に説明すると、
- 売上高:企業が商品を売って稼いだ売上金額の総額
- 営業利益率:売上高内で営業利益が占める割合
- 労働生産性:社員一人当たりの営業利益
という意味です。
後ほど詳しく説明するので、今は雰囲気だけ覚えてくれれば大丈夫です!
なぜ【売上高】【営業利益率】【労働生産性】に着目するのか
まず、なぜ売上高、営業利益率、労働生産性の指標に注目するのかというと、これらの指標を使用することで優良(ホワイト)企業かどうかが判断できるからです。
どういうことかと思われるかもしれませんが、詳しく説明しましょう。
では、皆さんが考える優良(ホワイト)企業とは何でしょうか?
例えば、以下のような条件が思い浮かびます。
- 給与が高い企業
- 年次有給休暇消化率が高い企業
- 離職率が低い企業
実際に、これらの条件を満たす企業には大きな共通点があります。
それは、「利益が高いこと」です。
なぜなら、利益が高い企業は収益力に優れており、稼いだお金を社員に還元する余裕があるからです。
そして、儲かっている企業かを判断するために、「売上高」「営業利益率」「労働生産性」の3つを見ることをオススメします。
- 売上高
- 営業利益率
- 労働生産性
それでは、それぞれの指標について簡単に説明していきましょう。
売上高
売上高は企業が一定期間(通常1年間)に販売した商品やサービスによって得られる総収入です。高い売上高は、企業が市場で競争力を持っていることを示しており、安定した経営基盤があると判断できます。
そのため、売上高が大きければ大きいほど、世の中から求められている商品を持つ企業ということになります。
ちなみに、日本トップ企業が所属する市場第一部・市場第二部・マザーズ・JASDAQ(約3,400社)の売上高上位30%企業は約3,000億円以上の売上高です。
そこで、この記事内では、かなり厳しめに3,000億円以上の売上高があれば儲かっている企業と定義させていただきます。
※売上高が低い企業を軽視しているわけではないことをご了承ください。
営業利益率
営業利益率は売上高から直接的な費用を引いた利益(営業利益)を売上高で割ったものです。
営業利益率が高い企業は、効率的に利益を上げることができているといえます。これは経営陣の経営力や、コスト管理の優れた企業であることを示しています。
営業利益率 = 営業利益 ÷ 売上高
営業利益は簡単にいうと売上高から商品の原価などを引いた利益のことです。
つまり、営業利益率はどのくらい効率的に利益を出したかを指します。
そして、本記事では営業利益率6%以上の企業を儲かっている企業と定義させていただきます。
なぜなら、営業利益率6%以上が営業利益率で上位30%の企業の成績だからです。
労働生産性
労働生産性は、従業員一人当たりの生産性を示す指標で、営業利益を従業員数で割って算出します。
労働生産性が高い企業は、従業員が効果的に働いていることを示しており、働きやすい環境が整っている可能性が高いです。
労働生産性 = 営業利益 ÷ 社員数
※社員数にはグループ会社も含めています。
本記事では労働生産性(社員1人当たりの営業利益)が300万円以上ある企業を儲かっている企業と定義させていただきます。
なぜなら労働生産性が300万円以上ある企業が労働生産性の高い上位30%に含まれる企業だからです。
優良(ホワイト)企業の定義
以上の内容を踏まえて、このブログでは以下3つの厳しい条件を全て満たす企業が儲かっている企業であり、「優良(ホワイト)企業」と定義します。
電力・ガス業界とは
日常生活のエネルギーを担うインフラ業界である「電力・ガス業界」。
そんな電力・ガス業界に属する企業は以下の企業です。
- 東京電力HD
- 関西電力
- 中部電力
- JERA
- 東北電力
- 九州電力
- 東京ガス
- 大阪ガス
- 中国電力
- 北海道電力
- 四国電力
- 北陸電力
- 東邦ガス
- 西武ガスHD
- 沖縄電力
- 静岡ガス
- 北海道ガス
- 京葉瓦斯
- 広島ガス
- K&Oエナジーグループ
- 北陸ガス
以下が自作の電力・ガス業界の2022年度決算の一覧です!
電力・ガス業界優良(ホワイト)企業ランキングの紹介
電力・ガス業界売上高ランキング
電力・ガス業界売上高ランキングトップ5は以下の通りです!
- 東京電力HD:7兆7,986億円
- JERA:4兆7378億円
- 中部電力:3兆9,866億円
- 関西電力:3兆9,518億円
- 東京ガス:3兆2,896億円
電力・ガス業界利益率ランキング
電力・ガス業界営業利益率ランキングトップ5は以下の通りです!
- 東京ガス:13%
- 北海道ガス:8%
- 広島ガス:7%
- K&Oエナジーグループ:7%
- 東邦ガス:6%
電力・ガス業界労働生産性ランキング
電力・ガス業界労働生産性ランキングトップ5は以下の通りです!
- JERA:2,818万円
- 東京ガス:2,504万円
- K&Oエナジーグループ:1,154万円
- 北海道ガス:904万円
- 東邦ガス:688万円
電力・ガス業界優良(ホワイト)企業ランキングについての補足
このブログでは優良(ホワイト)企業の定義を以下のように定義しています。
電力・ガス業界の中で優良(ホワイト)企業の条件を全て満たす企業は東京ガスと東邦ガスでした!
- 売上高:【5位】3兆2,896億円(≧3,000億円)
- 営業利益率:【1位】13%(≧6%)
- 労働生産性:【2位】2,504万円(≧300万円)
- 売上高:7,060億円(≧3,000億円)
- 営業利益率:【5位】6%(≧6%)
- 労働生産性:【5位】688万円(≧300万円)
ランキング上位企業の紹介
東京電力HD
- 売上高:【1位】7兆7,986億円
- 営業利益率:-3%
- 労働生産性:-592万円
東京電力HD(東京電力ホールディングス)は日本最大の電力会社で関東・東北地方を中心にビジネスを展開しています。
東京電力HDの重要な施策として、復興と廃炉の両立を目指しています。これは、原子力発電所の廃炉と福島の復興を両立させることを意味します。安全性を最優先に、ALPS処理水の海洋放出に向けた準備を進めることで、安全な廃炉を進めています。
また、世界的な燃料価格高騰や円安などの厳しい経営環境に直面しています。この難局を克服するために、電気の調達費用の抑制やコスト削減策を展開しています。
さらに、カーボンニュートラル(二酸化炭素排出量をゼロにすること)への潮流を踏まえ、分散型電源や蓄電池の事業に注力し、新たな企業価値を創造する方向性を示しています。
JERA
- 売上高:【2位】4兆7,378億円
- 営業利益率:3%
- 労働生産性:【1位】2,818万円
JERAは、日本を代表するエネルギー会社であり、世界のエネルギー問題に最先端のソリューションを提供することをミッションとしています。同時に、「水素・アンモニアを活用した火力発電と再生可能エネルギーの組み合わせにより、日本から世界を脱炭素社会に変革する」というビジョンを掲げています。
主な取り組みとして、以下の3つに焦点を当てています。
- グローバルな視点でJERA全体の最適な仕組みを構築し、チームビルディングを推進。
- LNGバリューチェーンを構築し、大規模再生可能エネルギーの開発、水素アンモニア・バリューチェーンの構築を進めて、脱炭素社会への移行を目指す。
- デジタル技術を活用して環境価値や柔軟性価値等の多様な価値を提供し、公平かつ公正に取引できるプラットフォームを構築する。
JERAは、ゼロエミッション火力の実現にも取り組んでおり、水素・アンモニアを火力発電所で混焼することからスタートし、将来的にはゼロエミッション火力にリプレースする計画です。
中部電力
- 売上高:【3位】3兆9,866億円
- 営業利益率:3%
- 労働生産性:349万円
中部電力は、「くらしに欠かせないエネルギーをお届けし、社会の発展に貢献します。」という企業理念に基づいて、安全で安定的なエネルギー供給を行っている企業です。
中部電力は、安全で安定的なエネルギー供給を実現するために、電源調達の最適化や浜岡原子力発電所の活用などの取り組みを進めています。また、脱炭素化に向けて、「新しいコミュニティの形」を提供するために、まちづくりや資源循環事業に参画し、付加価値のあるサービスを提供しています。
2050年に向けた経営ビジョン2.0では、「分散・循環型」の社会の実現に向けた取り組みや再生可能エネルギーの拡大、CO2を排出しない水素・アンモニアサプライチェーンの構築を目指しています。
関西電力
- 売上高:【4位】3兆9,518億円
- 営業利益率:-1%
- 労働生産性:158万円
関西電力は、エネルギー事業を中心に活動している企業です。同社の最大の目標は、2050年までにCO2排出をゼロにする「ゼロカーボンビジョン2050」の実現です。
具体的には、再生可能エネルギー(風力、太陽光など)と原子力を活用して、発電所から出るCO2の排出量を減らすことに注力しています。
さらに、火力発電所においても、CCUS技術や水素・アンモニア燃料の活用によって、CO2排出を削減しています。
関西電力は、同社のお客さまのゼロカーボン化をサポートするために、再生可能エネルギーと蓄電池を組み合わせたシステムの提案や、水素の利用にも力を入れています。
東京ガス
- 売上高:【5位】3兆2,896億円
- 営業利益率:【1位】13%
- 労働生産性:【2位】2,504万円
東京ガスは日本の大手エネルギー企業です。同社は、現在のビジネス環境が激変する中で、「脱炭素化」、「デジタル化」、「価値観の多様化」、「競合激化」という課題に対応すべく、経営ビジョン「Compass2030」を策定し、自らを変革し続ける企業としての方向性を示しています。
具体的な取り組みとして、以下の3つの主要戦略を立てています:
- エネルギー安定供給と脱炭素化の両立:再エネや水素などの先進的な脱炭素分野への投資を進めつつ、バリューチェーン全体の柔軟性を高め、変動増大に対処します。また、LNG(液化天然ガス)を活用して、多様な価値を最大化します。
- ソリューションの本格展開:地域密着のお客様との接点を強化し、デジタル技術を活用して脱炭素や最適化などの価値提供を拡充します。これにより、エネルギー以外の事業領域にも進出し、新たな成長を目指します。
- 変化に強いしなやかな企業体質の実現:エネルギー分野の生産性を向上させるとともに、成長分野への投資を強化し、財務基盤や人的資本経営を強化します。これにより、持続的な成長と企業価値向上を図ります。
特に、CO2ネット・ゼロの実現に向けて、再エネや水素などの脱炭素分野への投資を進めるとともに、技術開発にも力を入れています。
具体的には、再エネ電力から製造した水素を使ってCO2からメタンを合成する技術(メタネーション)の開発や、浮体式洋上風力などの先進的な技術の実用化に取り組んでいます。
北海道ガス
- 売上高:1,748億円
- 営業利益率:【2位】8%
- 労働生産性:【4位】904万円
北海道ガスは、創立から110周年を迎えた北海道を中心に経営を展開するエネルギー会社です。
同社は「エネルギーと環境の最適化による快適な社会の創造」を目指し、「Challenge2030」という経営計画を策定しました。この計画では、2030年を中間点とし、2050年以降のカーボンニュートラル時代を展望しながら、総合エネルギーサービス事業を推進しています。
北海道ガスグループの目指すエネルギー社会は、「経済性」「環境性」「持続性」に優れた最少のエネルギーで快適な暮らしを実現することです。具体的には、地産地消の再生可能エネルギーを活用し、分散型エネルギーの普及、エネルギーのマネジメントにビッグデータやICTを活用するなど、社会全体で効率的なエネルギー利用を目指しています。
広島ガス
- 売上高:952億円
- 営業利益率:【3位】7%
- 労働生産性:428万円
広島ガスグループは、広島を中心にガス事業を展開しているエネルギー企業です。
広島ガスグループは2030年までのビジョンとして「広島ガスグループ2030年ビジョン」を策定し、CO2削減への貢献や環境負荷低減に取り組んでいます。
さらに、エネルギー業界の将来を見据え、2050年に向けた取り組みとして「広島ガスグループ2050年カーボンニュートラルへの取り組み」を公表しました。これにより、脱炭素化に向けたイノベーションの創出やデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進など、経営基盤の強化にも注力しています。
広島ガスグループは、2030年ビジョンの実現と2050年脱炭素社会の実現に向けて、以下の3つの柱に重点を置いて取り組んでいます。
- ガス事業の深化:天然ガス・LPガスの積極的・効率的利用により、CO2削減に貢献しています。
- イノベーションの創出:再生可能エネルギー電源の開発やグリーン電力の供給、CO2排出量の低減と吸収を通じて、脱炭素社会の実現に向けた事業展開を行っています。
- 経営基盤の強化:DXへの取り組みを進め、組織機能の最適化と業務の高度化・効率化を図りながら、価値創造の源泉となる人的資本の確保に取り組んでいます。
K&Oエナジーグループ
- 売上高:1,062億円
- 営業利益率:【4位】7%
- 労働生産性:【3位】1,154万円
K&Oエナジーグループは、「エネルギーとヨウ素の開発・生産・販売を通じ、快適で豊かな生活と持続可能な社会の実現に貢献します」という経営理念のもと、国産天然ガスのパイオニアとして、ヨウ素サプライヤーとしての活動を行っています。また、総合エネルギー事業を推進し、電力小売事業への進出や再生可能エネルギーへの取り組みも行っています。
天然ガスはエネルギーの移行期を担う重要なエネルギーとして、脱炭素社会に向けたクリーンエネルギーとして注目されています。K&Oエナジーグループは長期安定供給が可能な国産天然ガスの強みを活かし、社会への貢献を重要なミッションとしています。
一方、ヨウ素は医療分野からハイテク分野まで活用される希少な資源であり、日本の国産資源の一つです。K&Oエナジーグループは世界のヨウ素メジャーを目指し、国内外に向けて安定的な製造・販売を行うとともに、ヨウ素が不足している国々への支援にも取り組んでいます。
東邦ガス
- 売上高:7,060億円
- 営業利益率:【5位】6%
- 労働生産性:【5位】688万円
東邦ガスは、創立から100年以上の歴史を持つ日本のエネルギー会社です。エネルギー事業者として、都市ガスおよびLPG(液化石油ガス)の供給を主な事業としています。都市ガスは主にガスパイプラインを通じて家庭や企業に供給され、LPGは液体の状態で供給されるエネルギーです。
現在の事業環境では、2050年までにカーボンニュートラル(CO2排出をゼロにする)を実現することやデジタルシフトの推進、サステナビリティへの要請など、さまざまな課題に直面しています。これらの変化に対応するために、グループビジョンを策定し、中期経営計画を立てています。
中期経営計画では、カーボンニュートラル推進、エネルギー事業の進化、多様な価値の創造、SDGsへの貢献を重要なテーマと位置づけており、これらに向けた取り組みを進めています。
ランキング上位企業に内定する方法
ランキング上位企業に内定するためには、エントリーシートと面接の両方が重要な役割を果たします。
エントリーシート
まずエントリーシートについて、過去に内定した先輩のエントリーシートを参考にすることで、ランキング上位企業の志望動機や自己PRの書き方、そしてアピールすべき経験やスキルなどを学ぶことができます。就活会議やキャリchなどのサービスを利用することで、無料で入手することができます。
これらのサイトでは、過去に内定を獲得した先輩たちのエントリーシートが公開されており、参考にすることができます。
面接
また、面接においては、ChatGPTをはじめとする人工知能を活用して、想定質問を考え、何度も練習することが大切です。自分自身の答えや表現方法を確認し、改善していくことで、自信を持って面接に臨むことができます。
さらに、企業の情報収集や業界の動向についても深く理解することが重要です。企業のホームページやSNS、または業界専門誌や書籍などを読み、情報を収集することで、面接での回答や質問に対して、適切かつ深い洞察力を持って答えることができます。
ChatGPTとは人工知能の一種で、自然言語処理を利用してテキストデータの生成や文章の自動生成が可能です。
ChatGPTを活用することで、エントリーシートをより効率的かつ的確に作成することができます。
まとめ
電力・ガス業界の中で優良(ホワイト)企業の条件を満たす企業は東京ガスと東邦ガスでした!
- 売上高:【5位】3兆2,896億円(≧3,000億円)
- 営業利益率:【1位】13%(≧6%)
- 労働生産性:【2位】2,504万円(≧300万円)
- 売上高:7,060億円(≧3,000億円)
- 営業利益率:【5位】6%(≧6%)
- 労働生産性:【5位】688万円(≧300万円)
以下が今回紹介した優良(ホワイト)企業の定義です!
ただし、これらの指標だけで企業を評価するのではなく、他の要素も考慮して総合的な判断を行うことが大切です。
就活生が内定を獲得するためには、エントリーシートと面接の準備が欠かせません。
過去に内定を獲得した先輩のエントリーシートを参考にすることで、優れたエントリーシートを作成することができます。
また、面接の際には、ChatGPTなどを利用して想定質問に対する回答を何度も練習することが大切です。
電力・ガス業界に就職を希望する新卒就活生にとって、この記事が参考になることを願っています。
電力・ガス業界に関しては「電力業界についての記事」「ガス業界についての記事」でも解説しています。