お疲れ様です!
インフラ業界総合職で現在入社5年目のゆうゆうと申します!
就活生から以下のような質問を受けます。
- ESGって何?面接で聞かれたらどうやって答えたら良いんだろう?
- ESG?SDGs?CSR?英語ばかりでよく分からない
なんでこんなに横文字多いんでしょうね。
安心してください!
今回の記事を読んでいただければ、就活において必要な「ESG」に対する知識と面接対策方法がわかります!
今回説明するのは以下の内容です。
- そもそもESGとは
- SDGs・CSRとの関係性
- ESGの面接&ES対策
今回の記事は以下のような読者を想定しています!
- インフラ業界志望の就活生 ← メイン
- インフラ業界への転職を考えてる人 ← メイン
- SDGs・CSRについて詳しくなりたい人
- インフラ業界への投資を考えてる人
それでは説明していきます。
そもそもESGとは
ESGの概要
ESGとは環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の頭文字を取った単語です。
そして、就活において耳にするESGの意味は「環境や社会を考慮しながら企業を運営しよう」という内容です。
ESGが注目される理由
このESGに注目が集まり始めた理由は簡単にいうと「環境・社会を考慮すれば儲かる」からです。
「え?逆じゃないの?」と思う人は多いと思います。
僕も確かにそう思っていました。
しかし、ESGを意識する企業は以下の2つの要因から儲けやすいのです。
- 内的要因
- 外的要因
内的要因
実は、ESGを重視した企業の方がシンプルに成績が良かったのです。
というのも、2004年に運用会社12社で構成された「アセット・マネジメント・ワーキンググループ」の調査で、「環境・社会・コーポレートガバナンス」を重視した企業の方が株価上昇の成績が良かったことが判明しました。
それまでは環境課題や社会課題を考慮すると投資パフォーマンスが下がってしまうと思われていました。
しかし、それらの調査をきっかけに次々とESGを重視する企業の方が成績が高い証拠が集まるようになったのです。
なぜ、ESGを重視する企業の方が成績が良いのでしょうか?
結論からいうと、「将来の機会やリスクに先手を打って対処しているから」です。
実は環境課題や社会課題を意識せずに金儲けを優先すると短期的には成功することもあると思います。
しかし、これまでの調査から、長期的に見ると環境課題や社会課題を無視すると大きなリスクにさらされることがわかっています。
具体的にいうと、労働者の権利を守らなければ、良い人材が入社して来なくなるし、ストライキ等で工場が稼働しなくなったりします。
また、気候変動に対処していなければ、自然災害が増え、自社のインフラに甚大な影響を及ぼしてしまいます。
これらの問題が顕在化した時のリスクは莫大です。
それこそ今までの利益なんて簡単に吹っ飛んでいきます。
結局、最初から社員を大切にしたり、環境を意識してきた企業だけがこれらのリスクを回避できたので生き残ってこれたというのが結果なんです。
だから、ESGを重視してなくて儲け続けている企業はこれらの爆弾をまだ爆発させてないだけという見方もできますね。
外的要因
企業は成長するための重要な手段として、投資機関からお金を集めて事業拡大を行います。
投資機関とは証券会社や年金基金などのグループで資産運用をする企業のことです。
お金が集まりやすい企業ほど、事業拡大のチャンスが大きく成長しやすいです。
つまり、投資機関から好かれるほど企業は成長しやすいです。
現在、投資機関からお金が集まる企業はESGを重視している企業です。
そのため、ESGを意識していない企業は成長がしづらい状況にあります。
具体的な数字でいうと、世の中の投資額の3分の1以上が現在ESGを重視する企業に投資されており、年々投資額は増えていってます。
なぜ投資機関はESGを重視する企業のことを好きなんだと思いますか?
理由は以下の2つがあります。
- ESGを重視する企業の方が成績が良かったため
- 投資先の行動に対して責任を負う必要があるため
ESGを重視する企業の方が成績が良かったため
まず第一の理由が内的要因でも説明した通り、ESGを考慮してきた企業の方がシンプルに成績が良かったからです。
投資機関はリターンの大きくなりそうな企業に投資します。
儲けたいからです。
そして、ESGに配慮する企業の方がメリットがあルので、投資機関はそれらの企業にお金を投資するのです。
投資先の行動に対して責任を負う必要があるため
2006年に国連責任投資原則(PRI)が発足したことにより、投資機関には「投資先の行動に対して責任を負う必要がある」という考え方が広まりました。
そして、今日までその考え方は投資機関の中では変わっていません。
国連責任投資原則とは以下の6つの原則から成り立っています。
- 私たちは、投資分析と意思決定のプロセスにESGの課題を組み込みます。
- 私たちは、活動的な所有者になり、所有方針と所有慣習にESG問題を組み入れます。
- 私たちは、投資対象の主体に対してESGの課題について適切な開示を求めます。
- 私たちは、資産運用業界において本原則が受け入れられ、実行に移されるように働きかけを行います。
- 私たちは、本原則を実行する際の効果を高めるために、協働します。
- 私たちは、本原則の実行に関する活動状況や進捗状況に関して報告します。
このPRIに署名した投資機関には毎年自分たちの投資先がちゃんと環境課題や社会課題に貢献しているのかを報告しなければいけません。
そのため、本当に環境課題や社会課題を意識した方が利益が増えるのかが半信半疑だったほとんどの日本企業はこのPRIに署名するのはずいぶん後になってからでした。
SDGs・CSRとの違いおよび関係性
SDGsについて
SDGsの概要
SDGsとはSustainable Development Goalsの略で、日本語でいうと「持続可能な開発目標」と言います。
2015年の国連サミットで決まった国連加盟国193カ国が2030年までに目指す国際目標のことです。
簡単にいうと、「一つの国では解決できない地球規模の問題をみんなで解決しようぜ!」的な感じです。
例えば、気候変動、貧困、ジェンダー平等などの問題がいわゆる地球規模の問題です。
SDGsには「17の目標」とその17の目標を細かく分解した「169のターゲット」があります。
SDGsについては「SDGsについての記事」でも詳細に解説しています!
SDGsとESGとの関係性
SDGsを推進するメリットの一つに「ESG投資による資金調達」があります。
「ESGが注目される理由」でも説明したように、国連責任投資原則(PRI)が制定されてから、SDGsに取り組まない企業より、取り組んでる企業の方が資金調達がしやすくなっていきます。
この差は本当に大きいです。
なぜなら、世界最大の年金基金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)までもがESGに配慮する企業に投資すると公表しているからです。
年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が運用するお金の額は160兆円を超えてます。
SDGsに取り組まないことは、そのような組織から援助を受けることができないのと同義です。
そのため、SDGsを推進し、ESGに配慮する企業として名を上げることは大事な企業戦略なのです。
CSRについて
CSRの概要
CSRはcorporate social responsibilityの略で、「企業の社会的責任」のことを指します。
簡単にいうと、本業以外の寄付やボランティア活動による社会貢献を指します。
CSRは1990年代から使われ始めました。
CSR誕生の背景には、ステークホルダー(消費者、投資家、社会)に対して、事業活動を通じて社会に貢献し、それらを正しく説明することが求められてきたからです。
CSRを構成するのは以下の3つです。
- 社会貢献活動
- 環境報告
- 法令遵守
CSRとESGとの関係性
CSRとESGには面白い共通点があるんです。
それは「注目を浴び出した時期が同じ」という点です。
その時期とは2008年のリーマンショックです。
リーマンショックとは簡単にいうとリーマン・ブラザーズという世界4位の証券会社が経営破綻したことによる大不況です。
リーマンショックの時に世界中で多くの企業が経営不信になり、リストラや給料カットなどを行いました。
そして、リストラなどを行った企業は世間から大きな批判を浴びました。
そのような企業が批判を回避するために利用されたのがCSRとESGでした。
企業の経営者たちは「省エネや省資源に投資してる時期だから営業成績悪くても許してね!」という言い訳にCSRとESGに使ったのでした。
広まり方はどうであれ、この時期からCSRとESGは大きく認知され始め、今日に至っています。
ESGの面接&ES対策
今回の記事では面接対策の具体例を示しますが、ESにも応用可能です!
面接前
例えば、あなたがJR東日本を受けるとします。
まずはGoogleのような検索エンジンに「JR東日本 ESG」と入力してみてください。
そうすると、「JR東日本の取組み(ESG)」というページが出てきて、ページ内にに以下のようなカテゴリーが出てきました。
- 安全
- 社会
- 環境
「Environment 環境」のカテゴリー内にJR東日本グループ「ゼロカーボン・チャレンジ2050」という内容があります。
内容を確認すると、JR東日本が温室効果ガス排出を減らすために多くの設備に投資していることがはっきりと書かれています。
このようにホームページや、また企業のイベントを通して企業の取り組みを知ることが面接やES対策として非常に有効です。
企業のイベントとしては「インターンシップに行くべき理由についての記事」「OB・OG訪問に行くべき理由についての記事」「会社説明会に行くべき理由についての記事」でも解説しています!
面接
例えば、逆質問で勉強したことをアピールするとしたら以下のようになると思います。
面接官「最後に質問はございますか」
あなた「一点、ESGの取り組みに対して教えてください。御社のホームページでESGの取り組みとして、ゼロカーボン・チャレンジ2050という名前で二酸化炭素排出のための取り組みを多く行ってますよね。私もすごい興味のあるん分野なのですが、これらの取り組みは何年目から関わることができるのでしょうか?」
みたいな感じですね。
「勉強したこと」も、「志望度が高いこと」も分かるのでおすすめですよ。
まとめ
今回の記事では面接とESの対策として、ESGについて解説してきました。
今回説明したのは以下の内容でした。
- そもそもESGとは
- SDGs・CSRとの関係性
- ESGの面接&ES対策
ESGに関して勉強をしている就活生は多くないと思います。
そのため、ESGを勉強していることは他の学生との差別化の一つになります。
ぜひ受ける企業がどのようなESGに関する取り組みをしているか調べてみてください!!
SDGsに関しては、「SDGs5 ジェンダー平等についての面接対策記事」「SDGs11 面接対策「MaaS」についての解説記事」「SDGs7・13対策「カーボンニュートラル」についての解説記事」でも詳しく解説しています。
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インフラ業界については「インフラ業界についての記事」「インフラ業界優良企業ランキング記事」でも詳しく解説しています。