お疲れ様です!
インフラ業界総合職で現在入社5年目のゆうゆうと申します!
「就活/転職の軸を決めたいんだけどどうしたら良いんだろう?」
「業界の絞り方って何?どうやるの?」
「業界研究には業界地図を使えって言われたけど、使い方が全然分からない。。。」
就活/転職の目的は自分に合った企業から内定をもらうことです。
そして、就活/転職では自分の軸(自分なりの基準)を持ち、業界を絞ることが必須です。
理由としては、就活/転職軸を持たないと、気になる企業は片っ端から調べていくことになり、
上場企業だけでも4000社以上ある企業から自分に合う企業を探すのは時間的に不可能だからです。
学生は学業やアルバイトで忙しく、社会人は本業で忙しいため、就活/転職をする時間も限られますよね。
そのため、今回の記事では就活生・転職者のためにオススメの就活/転職軸の決め方・業界の絞り方を説明していきます。
今回の記事を読んでいただければ、就活/転職軸の決め方・業界の絞り方がわかり、自分に合った企業を探すまでの時間を大幅に減らすことができます。
今回の記事では以下の内容を説明いたします。
- 就活/転職軸の決め方について
- 優良企業の定義について
- 就活/転職軸を使った具体的な業界の絞り方について
また、今回の記事では以下のような読者を想定しています!
- 就活軸の決め方を知りたい就活生
- 転職軸の決め方を知りたい転職者
- 業界の絞り方を知りたい就活生・転職者
- 業界地図の使い方を知りたい就活生・転職者
※業界地図とは以下の本のことです。
それでは説明していきます!
就活/転職軸の決め方について
就活/転職軸とは
就活/転職軸とは、「就活/転職における自分なりの基準」を意味します。
簡単にいうと、「自分は入社する企業に何の条件を求めるか?」ということです。
入社する企業に求める条件として、具体的には以下の12条件(など)が存在します。
- 給料
- 福利厚生
- 勤務地・転勤の有無
- 仕事内容
- 残業
- 昇進速度
- 安定度
- 知名度
- 休日数
- スキル(転職のしやすさ)
- 世の中への影響度
- 年休取得率
そして、これらの条件全てが好条件の企業は存在しません。
そのため、何の条件を優先し、何の条件を妥協できるのかを考えなければいけません。
その後、どこの企業が選んだ条件に当てはまるのかも考えなければいけません。
例えば、このブログで進めているインフラ業界に所属する企業(航空、鉄道、海運、電力・ガス、通信)は以下のよう分析になると思います。
条件 | インフラ業界 (航空、鉄道、海運、電力・ガス、通信) |
給料 | 商船三井(海運):1,026万円、東京電力HD(電力):767万円など給料は高め。※日本の平均年収は403万円。 |
福利厚生 | 労働組合が強いため年休取得や家賃補助などは高待遇。 |
勤務地・転勤有無 | 転勤あり。海外はほとんどなし。※鉄道、電力・ガスなどは狭いエリアでの転勤。 |
仕事内容 | 日々のインフラ設備を維持することが業務のため、新しいことへは挑戦しづらい。 |
残業 | 労働組合が強いため残業時間は少なく、分単位で残業代が支払われる。 |
昇進速度 | 年功序列のため、一部の出世頭を除くと、3年分くらいしか出世速度は変わらない。 |
安定度 | 膨大な土地、設備を所有しているため安定している。 |
知名度 | 生活に密接しているため、多くの人に認知されている。 |
休日数 | ANA(航空):126日(年)、大阪ガス(ガス):122日(年)※全国平均120日、そのため平均やや上くらいです。 |
スキル (転職しやすさ) |
インフラ業界は狭い業界のため、水平展開できるスキルが身に付きづらい。他業界への転職は困難。 |
世の中への影響度 | 人々の生活に密着したインフラ設備を維持しているので、影響度は大きい。 |
年休取得率 | JR西日本(鉄道):76%、NTT東日本(通信):89% ※全国平均56%、そのため非常に高い。 |
色付き部分が強み、色なし部分が弱みとなっています。
そのため、就活/転職軸が安定や福利厚生を優先し、新しいことへの挑戦や転職のしやすさを妥協できる人はインフラ業界に所属する企業を中心に就活/転職していくイメージです。
僕は自分の時間を大切にしたかったので、福利厚生がしっかりしている業界を中心に就活していました。
オススメの就活/転職軸を使った業界の絞り方
上で説明したように企業の特徴を理解し、自身の条件に合った企業を探すことが「軸」を持った就活/転職です。
しかし、冒頭でも説明しましたが、就活/転職に使える時間は有限で、企業数は膨大です。
全部の企業に先程の分析をしている時間はありません。
そのため、時間節約のために以下の3ステップで業界を絞ることをこの記事ではオススメします。
- 上で説明した12条件の中から優先する条件を3つを選ぶ
- 優良業界を探す
- 優良業界に1で選んだ条件を当てはめてみる
まず、自身の優先する条件を3つを選びます。
これが就活/転職の軸となります。
次に、優良業界を探します。
優良業界とは優良企業が複数所属する業界のことを言います。
そして、後ほど説明しますが優良企業の定義は「儲かっている企業」のことです。
どんな軸を持つにしてもあなたが選ぶ企業は優良業界(儲かっている企業が複数ある業界)から探すべきです。
なぜなら、その業界自体が儲かる仕組みになってないと、将来的にリストラや給料カットなどの可能性があり、その企業で長く勤務ができないからです。
どんな就活/転職軸を持つにしても、儲かってる仕組みの業界をオススメします。
最後に、探し出した優良業界に対して、自身の軸を当てはめていき、行きたい業界を絞る流れです。
ここで覚えて欲しいのが企業ではなく、業界で絞っている点です。
業界で絞るメリットは以下2点です。
- 業界で絞る方が内定を取りやすい
- 転職に有利
業界で就活/転職を行なった場合、その業界のどれか1つの企業に入社できれば自分の軸に合う企業に入社できることになります。
しかも、同じ業界の企業は商品や今後の動向も近いため、面接対策なども水平展開しやすいため効率がいいです。
逆に、企業単発で就活/転職をしていると、落ちた際に今までの業界研究などが全て無駄に終わるリスクがあるからです。
また、現在は転職の時代です。
そして、転職には同じ業界内だと転職しやすいという特徴があります。
そのため、自分の軸に合った業界を選択すると、将来の自分のためにもなるのです。
転職市場ではあなたの価値は「業界×職種」で決まります。
そのため、儲かってる業界にいることが転職時代の重要な戦略になります。
- 12条件の中から優先する条件を3つ選ぶ
- 優良業界を探す
- 優良業界に1で選んだ条件を当てはめてみる
具体的な就活/転職軸を使った就活/転職の進め方に入る前に「優良企業の定義」について説明していきます。
優良企業の定義について
このブログでは以下の3条件を満たす企業を優良企業と定義しています。
- 売上高:3,000億円以上
- 営業利益率:6%以上
- 労働生産性:300万円以上
「売上高」「営業利益率」「労働生産性」について簡単に説明すると、
売上高:企業が商品を売って稼いだ売上金額の総額
⇨ 売上高3,000億円以上=売上高上位30%の企業(市場第一部・市場第二部・マザーズ・JASDAQ内で)
営業利益率:売上高内で営業利益が占める割合
※営業利益は簡単にいうと売上高から商品の原価などを引いた利益のことです。
⇨ 営業利益率6%以上 =営業利益率上位30%の企業
労働生産性:社員一人当たりの営業利益
⇨ 労働生産性300万円以上 = 社員一人当たりの営業利益上位30%の企業
という意味です。
売上高は、大きいほど世の中から求められる商品を持つ企業かが分かります。
営業利益率は、どのくらい効率的に利益を出したかが分かります。
労働生産性は、社員一人当たりで営業利益を何円稼ぐかが分かります。
これら3条件を満たす企業は「儲かっている企業」です。
このブログでは「優良企業」と「儲かっている企業」を同一だと仮定しています。
なぜなら、長期的に見ると儲かっている企業は社員に優しい企業になる傾向があるからです。
この儲かっている企業がなぜ優良企業になるのかについては「インフラ業界優良企業ランキング記事」で詳しく解説しています。
そのため、今回の記事での説明は割愛させていただきます。
そして、優良業界の定義は「優良企業の定義を満たす企業が複数存在する業界」と定義します。
【実践】具体的な就活軸を使った業界の絞り方
それでは就活/転職軸を使った具体的な就活/転職の進め方を説明していきます。
今回は業界地図を用いながら解説していきます。
業界地図とは何か
業界地図とは東洋経済新報社や日本経済社が作成している就活/転職のための本です!
業界地図を使用することで以下のようなことが分かります。
- 業界の種類
- 各業界の規模感
- 各業界に属する企業名と具体的な成績
- 各業界の今後の流れ
- 業界内企業の提携関係
特に、業界研究を始めたばかりの就活生・転職者にとって非常にありがたいのが、「業界の種類」が分かることです!
優良なB to B(企業を相手にする商売)企業を探すことなどは普段の日常生活では非常に困難ですよね。
しかし、業界地図を使えば、「どんな業界があるのか」「その業界は成績が良いのか」が簡単に分かるようになります。
具体的な業界の絞り方
12条件の中から優先する条件を3つ選ぶ
まずは以下の12条件から優先するべき条件を3つ選んでください。
- 給料
- 福利厚生
- 勤務地・転勤の有無
- 仕事内容
- 残業
- 昇進速度
- 安定度
- 知名度
- 休日数
- スキル(転職のしやすさ)
- 世の中への影響度
- 年休取得率
今回は優先すべき条件として以下の3つを例として選択します。
- 給料
- 福利厚生
- 休日数
それでは優良業界を探すステップに移ります。
優良業界を探す
それでは、優良業界(優良企業が複数所属する業界)を探していきましょう。
具体的な優良業界の探し方は以下3つです。
- 業界(大)を選ぶ
- 業界(小)を選ぶ
- トップ企業が優良企業かを調べる(1 or 2に戻る)
この3つで優良業界を探すことができます。
特に大切なのが「3.トップ企業が優良企業かを調べる」ステップです。
実はトップ企業が優良企業であれば、業界内の他企業も優良企業である可能性は高いです。
なぜなら、業界が一緒であるということは、扱っている商品や成長性なども似ており、会社の収益構造も近いからです。
そのため、トップ企業が優良企業であれば、その業界内の他の企業に対しても優良企業か判断をしていきます。
「トップ企業が優良企業≒他の企業も優良企業の可能性がある。」
これはあくまでも仮定です。
しかし、仮定を置かないことには前に進めることは難しいです。
逆に、トップ企業が優良企業ではなければ1 or 2に戻りましょう。
もちろんトップ企業以外が超優良企業な業界も存在します。
しかし、業界の数は非常に多いので、全てを調べるのは効率が悪いです。
そのため、最初のうちはトップ企業が優良企業でなかった場合、次の業界を調べることをオススメしています。
以下、詳細に説明していきます。
業界(大)を選ぶ
業界地図には以下の図のように多くの業界が掲載されています。
どちらの画像も東洋経済のHPから引用させていただいています。
この中から気になる業界を選んでください!
この業界(大)の決め方は、ぜひ興味のある業界を選んでみてください!
今回は「医薬品」業界を選んだとします。
業界(小)を選ぶ
医薬品業界のページを開くと以下のようなページが出てきます。
この医薬品業界の中に、さらに小さな業界「新薬メーカー」「大衆薬メーカー」「後発薬メーカー」があります。
それでは「新薬メーカー」を選んだとします。
トップ企業が有業企業かを調べる
新薬メーカーの中で最も売上高の多い日本企業を選びましょう。
※海外志向の方は日本企業でなくても構いません。
今回の事例の場合、武田薬品工業となります。
それでは武田薬品工業が優良企業であるかを確認していきます。
優良企業の定義は以下の内容でしたね。
- 売上高:3,000億円以上
- 営業利益率:6%以上
- 労働生産性:300万円以上
それでは(上記の画像に合わせて)2020年度の武田薬品工業の成績を参考に経営成績を調べましょう。
ちなみに、2020年度武田薬品工業の営業利益は5,093億円、社員数は47,099人です。
それらを踏まえて武田薬品工業の経営成績を確認すると以下のような結果でした。
- 売上高:3兆1,978億円 > 3,000億円以上
- 営業利益率:15.9% > 6%以上
- 労働生産性:1,081万円 > 300万円以上
武田薬品は「売上高」「営業利益率」「労働生産性」の全ての項目で優良企業の条件を(圧倒的に)満たしています。
そのため、この業界は優良業界である可能性がありますので、その他の企業に関しても優良企業かを調べていきます。
ちなみに、この時に武田薬品工業が優良企業の条件を満たしてなかった時はステップ2に戻り、大衆薬メーカー業界のロート製薬を見ていくイメージです。
トップ企業以外が優良企業かを調べる
トップ企業が優良企業で合った業界の他の企業に対して、優良企業かを調べていきます。
それでは新薬メーカー業界の優良企業を調べていきしょう。
新薬メーカー業界の日本企業は以下のような企業ですね。
- 武田薬品工業
- アステラス製薬
- 第一三共
- 大塚HD
- 中外製薬
- エーザイ
- 大日本住友製薬(住友ファーマ)
- 田辺三菱製薬
- 協和キリン
- 塩野義製薬
- 参天製薬
- ツムラ
- 久光製薬
- 小野薬品工業
それでは、優良企業の3つの条件に当てはまっていくか確認していきます。
売上高:3,000億円以上
優良企業1つ目の条件である「売上高:3000億円以上」を満たす企業は以下の企業です。
- 武田薬品工業
- アステラス製薬
- 第一三共
- 大塚HD
- 中外製薬
- エーザイ
- 大日本住友製薬(住友ファーマ)
- 田辺三菱製薬
- 協和キリン
- 小野薬品工業
営業利益率:6%以上
優良企業2つ目の条件である「営業利益率:6%以上」も満たす企業は以下の企業です。
- 武田薬品工業
- アステラス製薬
- 第一三共
- 大塚HD
- 中外製薬
- エーザイ
- 大日本住友製薬(住友ファーマ)
- 協和キリン
- 小野薬品工業
労働生産性:300万円以上
さらに、優良企業3つ目の条件である「労働生産性:300万円以上」も満たす企業は以下の企業です。
- 武田薬品工業
- アステラス製薬
- 第一三共
- 大塚HD
- 中外製薬
- エーザイ
- 大日本住友製薬(住友ファーマ)
- 協和キリン
- 小野薬品工業
結果
新薬メーカー業界は以下の9企業が優良企業である優良業界でした。
- 武田薬品工業
- アステラス製薬
- 第一三共
- 大塚HD
- 中外製薬
- エーザイ
- 大日本住友製薬(住友ファーマ)
- 協和キリン
- 小野薬品工業
これだけ3条件を満たす企業が多いことは珍しいです。
新薬メーカー業界の強さが分かりますね。
そのため、新薬メーカー業界に対して自身の条件を当てはめる段階に進みます。
優良業界に1で選んだ条件を当てはめてみる
それでは「新薬メーカー業界」に対して、自身の優先すべき3つの条件を当てはめていきます。
説明を繰り返しますが、今回は例として以下の3つの条件で進めています。
- 給料
- 福利厚生
- 休日数
一つの企業で試してみてください!
今回は武田薬品工業で検討してみます。
給料
武田薬品工業の平均年収は1,076万円です。
日本全体の平均年収は403万円です。
つまり、極めて高い給料のため条件を満たしています。
福利厚生
武田薬品工業は住宅補助などが手厚いです。
また、男女比も6:4と女性にとって働きやすい風土です。
ちなみに、日本企業の平均男女比は3:1です。
そのため、福利厚生も良いと考えられます。
休日数
年間休日数は123日です。
日本平均の120日と比較すると平均以上です。
そのため、休日数も多く条件を満たしています。
結果
自身の軸であった3条件を全て満たしていたため、新薬メーカー業界を自身の目指す業界の一つに加えます。
このように業界を絞っていくことで、就活/転職を効率的に進めることができるようになります。
優良業界に対して、自身の軸を当てはめてみる!
⇨ 3つの条件が全て当てはまれば志望業界として検討する!
就活/転職時間は有限ですので、このように仮説を立てながら進めるのが大切です。
まとめ
今回の記事では就活/転職軸の決め方・業界の絞り方を業界地図を用いて具体的に解説してきました。
今回の記事から就活/転職軸の決め方がわかり、自分に合った企業を探すまでの時間を大幅に減らすことができるようになったと思います。
今回の記事では以下の内容を解説しました。
- 就活/転職軸の決め方について
- 優良企業の定義について
- 就活/転職軸を使った具体的な業界の絞り方について
就活/転職軸を使った業界の絞り方は以下の3ステップを行うことでしたね。
- 12条件の中から優先する条件を3つ選ぶ
- 優良業界を探す
- 優良業界に1で選んだ条件を当てはめてみる
就活/転職軸は以下の12条件から3条件を選ぶことでしたね。
- 給料
- 福利厚生
- 勤務地・転勤の有無
- 仕事内容
- 残業
- 昇進速度
- 安定度
- 知名度
- 休日数
- スキル(転職のしやすさ)
- 世の中への影響度
- 年休取得率
また、優良業界は以下の定義でしたね。
以下の3条件を満たす企業が複数所属する業界
- 売上高:3,000億円以上
- 営業利益率:6%以上
- 労働生産性:300万円以上
就活/転職は時間との勝負です。
そのため、どれだけ効率よく就活/転職を進めるかがポイントになります。
ぜひ今回説明した業界の絞り方を使いながら、希望の企業から内定をもらってください!
このブログではインフラ業界志望者のための記事を多数準備しています。
インフラ業界については「インフラ業界についての記事」「インフラ業界優良企業ランキング記事」でも詳しく解説しています。